前回の記事では、オープンホスピタルにて
血管年齢測定も行われていたことを少し書きました。
そこで測定した人の中には、20代で見た目は若く、肌水分年齢も見た目通りでみずみずしいのに、
血管年齢は30歳後半であったり50歳前後の子までいました。
前年のオープンホスピタルでは20代で血管年齢60代の人も見かけたので驚いていましたが、
毎年こんな感じなら、ちゃんと対策もしてもらった方がいいよなぁ、
と思ったので触りだけちょっと書いてみます。
■目次
4. まとめ
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1.血管年齢が実年齢より高いとどうなの?
血管年齢とは主に動脈硬化の進行具合の指標です。
動脈硬化の指標ですが、かなりざっくり言えば、
その名の通り血管の若さを見ているようなものです。
実年齢よりも血管年齢がとても高いのであれば
ある程度体の中がボロボロなんだろうなと考えるのは自然な流れです。
実年齢よりも血管年齢が高いという人は、今回のイベントで見る限りでは、比較的女性に多かったように思います。
男性の方が運動してきた人が多いからかもしれません。
たばこを吸う人が高いのは当然なのでそれは置いておきます。
実際、普段の運動習慣や食事内容を聞いただけでも、
血管年齢が高いか低いかの大体の憶測が当たるもんだなーと思ったものです。
運動習慣が無かったり、普段からお昼ごはんがパンやジュース、揚げ物など。。。
今は化粧などで見えにくくできても、体内の老化が進めばゆくゆくはシワやシミがどんどん出てきてしまいます。
さらに、血管年齢が高くなれば、疲れやすくだるさを感じやすくなったり、
循環器関連の疾患(心臓血管病、高血圧、脳梗塞、動脈硬化など)のリスクも上がります。
これらの疾患は発症した後に助かっても、後遺症に悩まされることも多いです。
血管の状態が良くないということは、糖尿病、腎臓病等のリスクも同時に上がってきていることが多いです。
なんとも恐ろしい話です。。。
ですが、
血管年齢は若返らせることができるんです!
だからこそ、心当たりのある方は、
今すぐ生活を見直していってもらいたいなと思います。
2.血管年齢の進行すなわち体内の老化の主な原因は?
血管年齢の進行、すなわち、体内の老化の主な原因は
運動不足、
精製された砂糖・揚げ物などによるAGE・加工食品の摂取、
抗酸化物質不足と食物繊維不足、
睡眠不足や質の悪い睡眠、
仕事や人間関係などのストレス
たばこ
などです。
血管年齢を改善するには上記の原因を、
できる範囲で良いので、真剣に見直すべきです。
その具体案を少し提案してみます。
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3.血管年齢を若返らせるための提案
血管年齢の高齢化、つまり体内の老化を防ぐために大切なことを、この後一部挙げてみます。
長くなるので今回は体に良い理由などはだいぶ省略しています。
興味のある方はリンク先や過去記事を読んでみてください。
各項目ごとに、簡単な順に書いたつもりですので、
使えそうだなと思ったものがあれば是非試していってください!
◯運動習慣を身につける
運動習慣を身につけましょう。
運動は血管年齢を若く保つためには欠かせません。
まずは、
1.普段の生活で、運動になり得るものを運動だと意識して取り組む。
立ちしゃがみの動作、階段登り降り、早歩きなど。
デスクワークのある人は15分に1回は立ち上がる。(座りっぱなしを避ける)
読書や番組を見るなどは、その場で歩きながらできればなお良い。
運動って敷居高そうだったけど、こんな簡単なことでも運動になるんだ、と気づけば気軽に取り組めるようになるものです。
2.少し強度の高い日々の運動習慣作り。
筋トレ、ジャンプ、スクワット、その場ダッシュなど、軽く体を動かしてから食事する
などのルールを決めておくと習慣にしやすい。
朝起きたらとりあえず動的ストレッチをする、というのも続きやすいと思います。
〇〇したら☆☆するみたいなルールを作っておいて、無意識でもやれるようになったらこっちのもんです。
体調や気分の良いときはがっつり筋トレ、気分が乗らないときは10回ジャンプするだけ、
のように最低限これはやるという選択肢を作っておくと、何もしないことは減らせるものです。
3.定期的に、誰かとスポーツをしたり、家でも自重筋トレや高強度インターバルトレーニングHIITなどをする。
受診の予定、美容室の予約、友達と会う約束をする時、簡単にはすっぽかしたりしませんよね?
そのような感覚で、運動する時間を確実に予約確保してみましょう!
ちなみに、女性の場合、筋トレをしっかりしても男性のような筋肉はつきにくいです。
筋トレは肌をきれいに保つためにやる!という方がモチベーションになるかも??
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◯食生活の見直し
あなたの普段の食生活はどのようなものですか?
まずは
1.加工食品をやめて
2.野菜や果物を多く摂るようにしてください。
加工食品:
自然にある食品本来の形から大きく変わっている食品。
糖・油・保存料等、何かが明らかに加えられているもの全般。
ハム、ソーセージ、ベーコン、フライドポテト、ポテトチップス、ファストフード、ジュース、お菓子、などなど。
これだけでも大きく変わる人も多いのではないでしょうか?
加工食品をやめるためには
未加工の野菜フルーツ魚肉等を自分で買ってきて自炊するのが理想です。
シンプルにオリーブオイルと塩だけでも案外美味しいものです。
他にも、ナチュラルチーズ、スパイス、グラスフェッドバターなど、
体に良いとされているものは様々あるので、そういったものを使って様々な味を楽しむ方が良いでしょう。
野菜やフルーツを勧める理由としては主に3つです。
1つ目は言うまでもなく、生きるのに必要な栄養素が豊富に含まれています。
2つ目としては、含まれる抗酸化物質が体の老化を防いでくれます。
3つ目に、含まれる食物繊維は、炭水化物の一種ですが、ブドウ糖まで分解されないので大腸まで到達できます。
腸内細菌は第2の脳と言われるほどであり、人間の活動を助けてくれています。
水溶性食物繊維は腸内細菌の餌になったり、水分保持による便秘の改善にも役立ちます。
不溶性食物繊維も腸を刺激して消化運動を助けてくれます。
加工食品をやめて、野菜や果物を多く摂る。
外食の際もその2点に気をつけて、より良い食事ができるよう心がけてみてください。
それから
3.炎症や老化の原因である精製された砂糖は控えて、甘味はオリゴ糖やフルーツなどで代用する。
4.揚げ物など高温での調理は避けて、料理油にはエキストラヴァージンオリーブオイルを使う。
砂糖や揚げ物などは、どちらも血管年齢と老化の進行にブーストをかけてしまいます。
ニキビができやすい人も糖質を摂りすぎていないか見直してみましょう。
正直これら4つのポイントは健康に生きたい全ての人に意識してもらいたいことです。
(一部の疾患やアレルギーを持つ方など例外はありますが)
あとは、タンパク質をしっかり摂りましょう。
タンパク質換算してみると必要量に比べて思っているより少ない人が多いと思います。
体も臓器も筋肉も血管も肌も、タンパク質がないと作れません。
忘れがちですが、こまめに水分摂取することもとても重要です。
また、過剰な塩分は高血圧の原因にもなるため、加工食品は避けて、塩味がマスクされやすい油分多めの汁物などにも気をつけてみてください。
積極的に摂取すべき食材例:
野菜類はブロッコリー、キャベツ、ほうれん草、ニンジン、たまねぎ、えりんぎ、まいたけなど。旬なものを1日350g以上を目安に。
タンパク質は鶏肉、サバ水煮、サケ、鶏卵、納豆などをメインに。時々豚、稀に牛。体重1kgあたりタンパク質換算で0.9~1.6g程度。
フルーツをデザートに。ブルーベリー、バナナ、りんご、キウイ、みかんなど。アボガドは醤油でも美味しいです。
私も忘れがちですが、ゆっくり食べることがとても大切です。
血糖値の急激な上昇を防ぐことにもなります。
タンパク質や野菜をある程度食べてから、炭水化物を摂る方が効果は高まります。
噛む回数を増やしゆっくり味わって食べましょう。
※何か病気をお持ちの方には注意が必要なこともありますので、食生活など変える前に必ず医師または薬剤師に相談をお願いします。
○腸内細菌、食物繊維、抗酸化物質、タンパク質、酸化していないω3
×酸化油、トランス脂肪酸、過剰なω6、AGEs、精製された砂糖
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◯睡眠の質を上げる
毎日ぐっすり眠れていますか?
寝る前に行う睡眠への導入ルーティーンを作っておくと
寝つきや睡眠の質がよくなります。
睡眠導入ルーティン例:
1.夜はお風呂に入る前に、部屋の光を弱めて暖色系の色にしておいて、
身体が昼だと勘違いしないようにしておく。
これ以降スマートフォンなどは極力触らない。
2.深部体温の調整のために、寝る1.5~2時間前にお風呂に入る。
3.布団に入るまでの睡眠導入やリラックスする時間をつくる。
読書、ヨガ、瞑想など。強い光は浴びないように注意。
4.明日やるべきこと、雑念、考えていること、不安なことなどがあれば、紙に書き出してスッキリする。
5.眠くなってきたら真っ暗にして布団に入る。漸進的筋弛緩法と478呼吸法と足連動呼吸を行う。
漸進的筋弛緩法:
ゆっくりと腹式呼吸をしながら、鼻から吸うときに一部の筋肉や部位に強く力を入れて、吐くときに力を抜くリラクゼーション法。
顔、首、肩、利き腕、もう片方の腕、お腹、ふともも、ふくらはぎ、かかととつま先、の順で行う。
いくつかまとめてやったり、もう少し細かく分けても良い。
力を抜くときには体がリラックスして床に沈んでいっているような感覚を観察する。
478呼吸法:眠りに落ちやすい呼吸法。
4秒鼻で吸って、7秒息を止めて、8秒でゆっくりと口から吐くというもの。
副交感神経が活性化し脳への酸素供給量を増やしてくれます。3セット程度行ってみましょう。
足連動の深呼吸:
息を吐く時につま先を遠くに伸ばし、鼻から息を吸う時につま先手前に縮めて深呼吸する。
6.自然な呼吸に戻して眠りにつく。
体内時間のことを考慮して、朝日で起きられたらベストなのですが、
夜カーテンをしないと真っ暗にするのはむずかしいです。
なので、朝はHueという電球を使って、起きたい時間の少し前から徐々に灯をつけはじめて、
眩しさでアラームが鳴る前から起きやすいようにしています。
余談ですが、最近家電コントローラーNature Remo とスマートスピーカーAmazon Echoを導入したのですが更に快適になりました。
一度リモコンボタンの赤外線を家電コントローラーに当てて覚えさせたり、
スマホでの設定等は必要ですが、電気を時間指定で調整できたり、
エアコンなどの家電も声で全部操作してくれるのは思ってたよりとても便利ですね。
旅行には音と光対策のため、耳栓とアイマスクは必ず持っていくようにしています。
また日中の運動や、人とのコミュニケーションも睡眠に良い影響を及ぼしますので積極的に行いましょう。
それから寝酒は良くないです。寝つきは良くなりますが、睡眠の質が下がるので他の方法などを試してみてください。
私はどうしても寝付けない時だけはたまにメラトニンを使うこともあります。
睡眠薬は使いたくない派の薬剤師ですが、メラトニンは使っても大丈夫だと思えるので、
遠征などで生活リズムが崩れた時などのためにサプリメントを常備しています。→メラトニン
※なにかお薬を飲まれている方は必ず事前に医師または薬剤師に相談してください。
赤外線によるリモコン操作を一度覚えさせれば、そのボタン操作をスマホから家の外からでも操作できるようになります。
家電コントローラーとの併用で家電のリモコンとボタンいらずになってほんとすごい。アレクサ、行ってきます。で電気全部消したり、エアコンの温度設定も声で変えられる。
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◯ストレス解消・人間関係
ストレスが血管に与える悪影響も大きいと言われています。
交感神経と副交感神経のバランスにより心拍の変動や血管の伸縮が起こるため、自律神経を整えることも大切です。
なにか悩み事にとらわれていたり、ストレスで精神が疲弊しきっていませんか?
まずは、
自分のストレス解消法をたくさん準備しておき、
ストレスを感じている時に選んですぐにやれるようにしておきましょう。
ほんの数秒から手軽に取り組めるものも、たくさんあると良いです。
興奮側とリラックス側の両方のリフレッシュが大切です。
新しい体験をしたり、趣味をもって楽しんだり、感動する機会があると良いでしょう。
自然に触れたり、ゆっくりとした呼吸や瞑想、ヨガなどに取り組む時間を取るのも効果的だと言われています。
不安や悩みは頭の中で考えていても解消しないので、
気が済むまで素直な気持ちや考えを紙に書き出したりするだけでもかなり和らぎます。
二次感情を一次感情に変換したり、ものごとや体験していることの捉え方を変えることも効果的です。
なにかに直面して平静を保てないときは、一旦引いて、第三者視点で見て、
勝手な思い込みがないか、見えていることの背景に様々な可能性がないか、等考えてみると、
他の要因や立場が見えてくるかもしれません。
また、いくつかの好きなコミュニティに入ることで、人との会話や笑顔に触れる機会が増えるので、ストレス解消や、習慣継続のきっかけにもなります。
一つも属してないなーという人は習い事を始めてみたり、趣味仲間と機会を作ったり、誰かと一緒に何かを始めるのも良いでしょう。
ストレス解消法をたくさん持ち、ものごとを客観的な視点からも見るような習慣がつけば、
日々大きなストレスに悩まされることは格段に減ると思います。
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まとめ
血管年齢が若くなれば、体調もすっきりして、疲れにくくなり、
肌も綺麗になり、健康寿命をのばすことにもなります。
血管が詰まったり裂けたりすることによる病気のリスクも減らせます。
その前に体内からのケア(運動、食事、睡眠、ストレス対策)が出来ていなければ、いずれ必ずボロがでてきます。
若さの指標として、肌年齢だけでなく、血管年齢なども参考にしてみてください。
もしかしたらここまで読んでみて、つらいな、、、と思った方もいるかも知れませんが、
血管年齢は若返らせることができます!
心身に気を遣い、若返り始めるのに遅すぎることはありません!
これを期に、少しでも心当たりのある方は
身体の健康ことを考えた生活を意識し直して、
血管年齢を若く保ち、健康寿命ものばせるように工夫してみてはいかがでしょうか?
あなたの行動や生活になにか良い変化があれば嬉しいです。
みんながより健康でより楽しく生きられますように。
#健康マニアな薬剤師 Akitoshi Tokubuchi 競技ヨーヨー全日本チャンピオン
※ 血管年齢測定方法にも様々あり、結果は異なることがあるのであくまでも参考程度にしましょう。
(CT、MRI、PWV、ABI、頸動脈超音波など)
ちなみに僕は昨年測った時、血管年齢20歳だったので比較的若く保てているようです。
街中で測ってもらった血管年齢は何度測っても7歳だったのであまりあてにならない機器もあるようです。
さすがにそれは若すぎます笑笑
余談
と、まぁ、これまでのブログ記事を読んでくださってる方はお気づきかと思いますが、
視点とまとめ方をすこし変えただけで、今回特に何も新しいことは書いてません笑
運動、食事、睡眠、人間関係、メンタルコントロールなどの良い取り組み方が健康には欠かせないものなのです。
それでも新しく見てくれる人が増えたり、最近ちょっと忘れてたけどまた運動習慣つけよう、などと
思ってくれる人がいたらいいなと少しだけ書いてみました。
話は全く変わりますが、
来週、初めての全身麻酔の手術を受けてきます笑
(心臓は完治したのでそれではないです。え、そんなことで全身麻酔するの!?ってやつです笑)
ドキドキです!何事もないことを願います笑
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