私は「競技ヨーヨー」というものに取り組んでいまして、おそらく普通の人だとちょっと引くくらいの熱量でやっています。競技面ではもちろん辛いこともあるけれど、ヨーヨー自体もヨーヨー友達との繋がりも、ほんとに大好きで楽しいんです。
そんな私が少し前に読んだ本で、
「大局観 自分と闘って負けない心」という本があります。
競技ヨーヨーは基本的には個人戦で、将棋のような対人戦とは異なりますが、「自分との闘い」で参考になることがたくさんありました。
特に、
- 第一章 1.検証と反省
- 第一章 3.リスクを取らないことが最大のリスクである
- 第二章 2.逆境を楽しむこと
- 第二章 3.毎日の練習がもたらす効果
の中で刺さった言葉がありました。
本記事では、それぞれ一文ずつ引用して、"個人的な"競技観で紹介してみます。
第一章 1.検証と反省
いったい何が負けの原因だったのか、きちんと検証し、反省する必要がある。
競技ヨーヨーの場合、負けのパターンは大きく2つがあるかなと思います。
①演技を決めきれなかった場合
構成の問題なのか、自分のレベル相応の技や演技だったのか、技の構造自体に欠陥がないか、メンタルの問題だったのか、その時の調子の問題だったのか、考え事をしてしまったのか、力みすぎたとか不安がよぎった、とかそういう分析と検証。そもそも根本的な練習や精度不足だったかもしれない。
②決めきったのに負けた場合
技の要素に問題があったのか、客観的に見てルーティンや表現や演技の質などはどうだったのか、改善すべき点はどこだろうか、自分が次の段階に成長すべきタイミングであるか、など。周りの人や上手い人にアドバイスをしてもらえるのであれば相談するのも手。(ただしお願いする場合は、アドバイスを求められる方にもそれなりに時間と労力がかかることを心に留めておきましょう。)他にも負けとなった原因はあるだろうから自分できちんと検証し反省する必要があることを肝に銘じておこう。そしてそうならないように練習や構成組み、入念な準備を進めて大会に臨もう。という自戒を込めて記しておきます。
また、競技で上を目指すためには「ルールの理解」は欠かせないと思います。
上手い人はどのルールでも勝ってるじゃん、って言う人もいるけど、たいていのルールは「ヨーヨーの技術の本質やすごさかっこよさを極めきってる人が勝って欲しい!」って考えの上で決められていると思うから、究極に上手ければ自然と結果もついてくると思うんですよね。逆に言えば、色んな大会のルールで求められていること全てを網羅できるところを目指せば自然と頂点の上手さに近づいてると思う。
一方で僕は凡人なのでどんな大会や試験でもしっかりとルールを把握して最善を尽くすタイプです。
つくづく思う、ほんとにヨーヨー上手くなりたい。その練習過程も成長を感じるから、なんだかんだ好きだったりもします。
第一章 3.リスクを取らないことは最大のリスクである
今日勝つ確率が最も高い戦法は、三年も経てば完全に時代遅れになっている。
ヨーヨープレイヤーの技術の成長、加点の方法、ルール、技のエレメントの変遷により、評価の方法にも変化が現れてきていると思います。常に新しいものを学び作り客観的に見て良い方向へ進化していくことが必要。上位にずっと居る選手はみんなそれができている。
医療や他の色んなスキルでも同じ。得た知識や技術をそのままにせず、アップデートを欠かさない姿勢を改めて大事にしていきたいですね。
身近なところにリスクを取っている個人や団体がいると、自分も同調してしまいがちだ。
スピードを出しつつも周囲の景色を楽しむ余裕ができる。自分ではこのくらいが理想のリスクの取り方ではないかと思っている。
フリースタイルでも自分の理想の速度や音合わせをすべきだが、きちんと「余裕」が生まれるところまで持っていけるかを考えて、自分の性質や技量を見極めたり底上げする必要があるだろう。と自分に言い聞かせる。自分のスタイルに合ったものをつくりあげるのも大切。
第二章 2.逆境を楽しむこと
まだ届いていない領域を目指すこと。もう少し頑張れば今までと異なる景色が見える"次なるステージ"を目標とすること。
もちろん自分の能力を見極めて、できる範囲で成功させることも大事だが、一度自分の限界に挑戦してみないと成長につながりにくいと思う。僕はフリースタイル演技を組む段階では、無茶な構成を作ってみて出来る限り挑戦してみて、自分のレベルを無理矢理高める。2013年全国優勝した時なんて最初は無茶しすぎた。けどお陰で成長にもつながり結果もついてきてくれた。
もちろん最終的には現実の大会で再現可能なところに落ち着かせるが、そうやって一度高いレベルに触れて行かなければ僕の場合は成長がそこで止まってしまうと感じる。先日の地区大会では復帰が目的だったため限りなく自分のできる範囲内の安全圏に収めたが、次の全国大会世界大会では昔の頃のようにもう一つ自分の限界にも挑戦してみようと思っている。安全圏だけに留まっていたら周りの圧倒的な成長においていかれる。みんなほんとすごい。5年競技から離れて痛感したけど、また追いつきたい。
第二章 3.毎日の練習がもたらす効果
「地道に、確実に、一歩一歩進み続けることができる」ということこそが、最も素晴らしい才能
これは凡人である自分にとって頼もしい言葉だった。毎日着実にモチベーションを保って練習していくことの大切さ。他の選手の新技や演技をみて感激を受けたり、友達と練習することでのモチベーション維持が自分にとっては欠かせないものだなと感じる。成長を感じるし、いつか報われることを信じて続けるのが自分にとっての生きがいになっていると感じることさえある。
まとめ
今回は4つだけ「大局観」から引用して、"個人的な"競技観で語ってみました。つい熱くなってしまいました。
競技者でない人も、競技ヨーヨーの選手それぞれに、ほんとに壮大なドラマがあるのを知ってもらえたら、もっともっと楽しめるかと思います。
競技ヨーヨーは他人と比較するのではなく、自分の信じるものを自由につくれるのが魅力です。
そして、その自分が魅せたいものを「生で」残すには、自分と闘い自分に負けないことが大切だと思います。
この本はそういったことに気づかせてくれるヒントをきっと与えてくれると思います。
もちろんヨーヨーの楽しみ方は様々で、勝ちにこだわる必要も全くありません。動画でもいいと思う人もいるかもしれません。
ただ、僕自身が、その瞬間にしかない生ライブで、
みんなの心に残る良い演技を目指しつつ、さらには結果も残せると嬉しいタイプなのと、
これからももっとみんなと楽しくヨーヨーを続けていきたいので、
恥ずかしながらも本音で書いてみました!
また、この本は、競技ヨーヨーだけでなく、スポーツやゲームなどの競技をしている人たちにも刺さる部分や参考になるところがあるんじゃないかなと思いますので、詳しく気になる方は是非さらっとでも読んでみて下さい。
何か本気で好きなことに没頭できるのって、やっぱり楽しくてすごく幸せなことだなと思います。
またがんばっていこう。
#健康マニアな薬剤師 Akitoshi Tokubuchi
はじめてのヨーヨーにはこれがおすすめ!StayHomeな今こそヨーヨーで遊ぼう!!